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TULSA治療手順

タルサ治療(TULSA)

MRIと超音波による前立腺の低侵襲治療

全身麻酔下治療

1mm単位で治療範囲を制御する治療のため、全身麻酔で眠っていただき、腸の動きを一時的に停める薬剤を用いることで、治療中の前立腺の「ブレ」をゼロにします。全身麻酔中は、人工呼吸器につなぎます。

治療器具挿入

尿道より、超音波を発する機械を挿入し、それをコンピューターで動きを制御するロボットアームに接続します。また、肛門より直腸冷却用の機械を挿入します。これにより、直腸の熱障害がゼロになります。

尿道内超音波発振器の位置合わせ

MRIの画面上で尿道内の超音波発振器の位置を予定位置にぴったり合うように微調整します。

治療前MRI撮影

MRIを撮影して、「がん」の位置を確認します。これで治療するべき範囲が決定されます。

治療範囲指定

MRIの画面上で尿道内の超音波発振器の位置を予定位置にぴったり合うように微調整します。医師が前立腺の断面ごとに、コンピューターの画面上で線を描いて加熱治療する範囲を指定します。

加熱治療開始(アブレーション)

・10個の超音波振動子が内臓されており、それぞれの振動子から独立して発振された超音波により前立腺組織が内から外へ向かい加熱されます。
・治療中、MRIにより常に前立腺組織の内部の温度が測定され、ガンが死滅する温度(55℃)になるように超音波の出力が自動的に調節されます。また、医師があらかじめMRIの画面上で指定した範囲のみが加熱されるように制御され、指定した範囲外は組織が障害をうける温度に上昇しないように制御されます。その境界線は1mm程度の誤差しか生じないため、とても精密な治療が可能となりました。
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加熱治療終了

・加熱開始からおよそ40分程度で治療が終了します。
・超音波発振装置はコンピュータ制御で自動的に回転して、前立腺の中心にある尿道から、360度一周または一部分のみの治療を行います。
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・治療中、超音波治療装置の内部には冷たい水が循環することで尿道の表面を上記冷却するため、尿道の粘膜はやけどをおこしません。また、直腸内にも冷却装置が挿入されるため、直腸のやけども生じません。

治療効果確認のMRI撮影

タルサ治療後は、MRIを撮影することにより、治療効果(熱により壊死した範囲)を即座に確認することが可能です。

麻酔覚醒・治療後

・全身麻酔を終了して目を覚ましていただきます。
・麻酔が覚めた治療当日から水分を飲んだり、食事をすることができます。
・治療後には一時的に尿道カテーテルが留置されますが、麻酔が覚めた後は歩行することが可能です。
・尿道カテーテルを抜去し、自力で排尿することができれば、退院可能となります。
・退院後は、定期的なPSA採血検査によるフォローアップを行います。


社会医療法人 北楡会 札幌北楡病院 泌尿器科
前立腺MRI超音波治療センター